車田STREET!!

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B'tX(16完)

単行本コメント

B'tX
■■■1巻■■■
早いもので、漫画というものを、描きはじめて二十年になる。
その間、成功もしたし、失敗もした。
漫画家というものが、自分にむいているものなのか、未だにわからない。ただ、これだけはいえる。
なにも持たない車田という人間に、漫画という武器(アームズ)を与えてくれた 天に感謝するということだ。

■■■2巻■■■
漫画を描きはじめて、二十年になると言った。自分にむいているのか、未だにわからないとも言った。
なぜなら、スラスラと調子よく、ネームが出来た時など、かつて一度もないからだ。
アイデアがはじける時は、たまにある。それは、素人でもあることだろう。プロは、そのアイデアを生かし、いかに、
作品として仕上げるかが、問題なのだ。三十年目へむけて、まだまだ、この苦しみは、続きそうだ。
■■■3巻■■■
この作品を描きはじめて、はや一年になる。当初は、漫画屋生活二十年目の作品ということもあり、
また、掲載紙が角川書店初の少年誌というスタートであったので、気負いもかなりあった。ようやく月刊連載の
テンポにも慣れてきた頃だが、これからも気をぬくことなくてっぺんを目指す。

■■■4巻■■■
この本が出るころ、オレは苦しみのまっただ中にいるだろう。
二・三年前から突如としておそってきた見えない悪魔。
目がかすむ、息ができない、オレがなにしたっつうの。
誰か特効薬を・・・
ヘ・・・ヘ・・・ヘークショオン!
■■■5巻■■■
スピーチが嫌いなわりにはパーティーやイベントでよく何かしゃべれと言われる。
漫画屋は紙上で語るもの。壇上でああだこうだ言ってもしょうがない。
頭もまわらないが舌はもっとまわらんのだからな。
■■■6巻■■■
この秋に念願の古本マンガ専門店をオープンした。
そこが君たちとの出会いの場になればうれしいと思う。みんな来てくれ。
マンガを買うなら絶対SEIYA☆CLUBってことよ!
■■■7巻■■■
この世界でメシを食い出して二十数年も経つのに未だにネームには苦しんでいる。
ネームとはストーリーやアイデアを練ってコマを割ってゆく作業のことをいうのだが その出来次第で漫画の面白さは決定するのだ。
いくらカッコいい絵で上べだけかざってもダメだ。いわばネームとは漫画の命なのだよ。
■■■8巻■■■
夏は子供の頃から好きな季節だ。特に真夏の日中ギラギラした、まぶしさの中に立っていると
「ああ、太陽がいっぱいだ」と昔のフランス映画のようなセリフをはきたくなってしまう。
燃えろ車田!空に太陽があるかぎり!・・・ってな。
■■■9巻■■■(写真はチャッピー)
チャス!ぼく、チャッピー。車田先生がどっか行っちゃったんで、かわりにぼくに何かしゃべれっていうんだけど、困ったな・・・エーと・・・・
ああ、そうだ。この前、先生はパチンコで1万2千分の1という確率の大当たりを続けて2回も出したそうだよ。
ぼくならおいしそうなものはたとえ100万分の1でも見つけだすけどね。
じゃあ、そういうこと。またね。キュイ~ンv
(★RAY★かわいいチャッピーが、ギャンブルの世間話をしてくるところが大好きだ・・!)
■■■10巻■■■
今さらながら政・官・財のきたなさには 無関心のオレでさえ腹がたつ
あいつらはガキの頃一体何を勉強してきたんだ
きっと漫画も読んだことのないダサい奴らだったんだろうな
■■■12巻■■■
どんなバカでも二十五年もやっていれば ちょっとはコツみたいなものを覚えるはずだが
このオレは 根っからの不器用者 どうもそういうわけにはいかぬらしい。
相も変わらず 創作には七転八倒 生みの苦しみを味わっている日々だ。
しかし 漫画っていう生物は本来コツなんかで生みだせるものじゃないんだろうな。
■■■11巻■■■
今年はデビュー二十五周年になる。氷雨の降る神保町の駅に 初めて描きあげた原稿をかかえて降り立った
17歳のあの日からあっという間に月日は流れた。時代は変わった。街も変わった。人も変わった。
だが一番変わったのは きっとオレ自身だろう。
■■■13巻■■■
コンピュータの世の中だ。漫画家もCGとかいって製作に取り入れてる者が増えている。
インターネットなんてものも楽しいらしいが パソコンとワープロの区別もつかぬ機械(メカ)オンチのオレとしては使用するなど
夢のまた夢・・・。二十一世紀になったら完全に時代にとり残されるのかもしれねえ。
いや もうすでにとり残されているかも・・・。
(★RAY★そんなことを言っている先生がCGの星矢を描こうとは夢にも思ってなかったよ!!(^.^))
■■■14巻■■■
春頃から10㎏体重が減った。みんなに「病気でもしたの?」と聞かれるがいたって健康。
以前よりも体調がいいくらいだ。その秘訣をちょっと教えると 一日二時間のジョさんぽ(車田流のジョギング術)とおかゆダイエット。
そして、なんといっても最大の奥の手は・・・、いや、それは秘密にしとこう。魔法が解けると困るからな。
(★RAY★「ジョさんぽ」は車田界隈では至極有名。)
■■■15巻■■■
今さらいうまでもないが 時の流れの早さには 改めておどろいてしまう。この「B'tX」を描きはじめてからすでに丸5年を経過し
それももうじきピリオドをむかえようとしている。オレにとってまたひとつの時代が終わるのだ。
漫画家になってからいくつもの時代を経てきたが 次はどんな時代になるかな・・・。
■■■16巻■■■
子供の頃、21世紀なんてすごく遠い未来のように感じられたものだ。
それはSFの世界そのものを想像していた。空には宇宙船が往き交い、町中、機械だらけ。
ロボットがすべてをやってくれる社会。いずれは、そうなるんだろう。だが今のところ、そんなに変わっちゃいない。
何よりも変わらないでいてもらいたいのは人のやさしさだ。これまでも・・・これからも・・・な。

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